理解したのに理解していない矛盾

「理解したのに理解していない」という文章は論理的に矛盾していますよね。

前回、地球平面説を誰も論破できないで解説したように多くのかたは矛盾の中にいます。論理ではわかっているが心魂ではわかっていない、という状態です。

具体的なシチュエーションを例にして解説していきます。

わかっているのに腹を立てる

小雨が降っているけれど傘をささない、という選択をするときがありますよね。少しの移動だから傘を使わずに走るシチュエーションです。このとき雨に濡れてイライラする人は少数だと思います。

イライラしない理由は、雨で濡れることを論理と心魂の両方で理解しているからです。雨に当たると濡れるという物理法則の論理はもちろんのこと、心魂の世界でも雨に濡れることをわかっています。

では、こんどは会社で嫌味を言われる、というシチュエーションを考えていましょう。嫌味を言われたときにイライラしたり悲しくなったり、ネガティブな感情になるかたが多いのではないでしょうか。

ですが、皆さまは論理的にはわかっているはずです。

どんな組織でも、人数が増えると必ず嫌な人間が現れるし、人類80億人の中には必ず悪意を持った人、嘘を付く人、故意に攻撃をする人、不和を喜ぶ人がいます。

嫌な相手がいることを論理的には完全に理解していますし、避けられないこともわかっています。わかった上で仕事場に向かっています。しかし、心魂では理解していないため、雨のときとは違い、感情がネガティブに働きます。

本来であれば雨よりも嫌味のほうがマシなはずです。雨は物理的に乾く時間が必要なのに対し、嫌味は鼓膜を揺らしただけだからです。

しかし実際は心魂で理解できていない嫌味のほうがダメージが大きいわけです。

もう１度、モスバーカーとマクドナルドの話ししましょう。

モスが大好きなAさん、マックが大好きなBさん。お互いがデータを使って論理的に「自分の好物のほうが美味しい！」とプレゼンをしても意見は変わらないという話しでした。当然のこと。当たり前の論理です。

これまで論理は遊びだ、論理は死んでいる、ということを言ってきましたが、日々の生活で論理が遊びだと体感するのは難しいことです。

遊びであるはずの論理を、さも正しさの根底のように感じてしまう。話し合っても無駄なことがあるとわかっている。相手に悪気がないとわかっている。仕方のないことだとわかっている。が、すんなりと受け入れられないのは根底に論理が正しいという思いがあるからではないでしょうか。

わたしが例を変えて似たような話しを繰り返すのは論理が遊びだと体感してもらうためです。そうすることで世界の見え方が変化し、本当の自分を見つけられるからです。

論理的には当たり前だと思っても、当たり前だと体感していないことはすんなりと受け入れられません。世界の根底には心魂があり、その上に遊びとしての論理があります。

では心魂とは何でしょうか。よくある誤解は、心魂を感情だと考えてしまうことです。感情というのは肉体の生理作用です。脳へ電気刺激を与えたり、薬剤を注入することで感情は書き換えられます。３つの世界（心魂、論理、物理）で言えば、物理法則に属するものが感情です。

次回は心魂についてより詳しくお伝えしたいと思いますのでお時間のあるかたはお付き合いください。